初めてシパダンで目覚めた朝。今日から5日連続、毎朝6時半起きの日々が始まった。到着した時に「朝食は7時です」ときっぱりと言われ、「げっ」と思った。だって普通、「朝食は8時から10時の間に...」と言うでしょうが。しかも7時だよ。ま、ファーストダイブが8時〜8時半集合(3つの班が15分ズレで出発する)だからしょうがないんだけどね。で、寝坊助6人組はこんなに早く起きれるのか? まったく自信はなかった。その上、誰一人として目覚まし時計を持ってきていない。さらに言えば、電話なんてないわけだから、モーニングコールもRoom to Roomコールもない。昨晩、寝る直前になってそれに気づいた時は一瞬みんな青ざめたのは言うまでもない。 |
後から写真や玲子さんのマンガを見返してみると、なぜかそこには5人しかいない。万丈さんの姿が見当たらない。要するに万丈さんは朝食を食べた後、First Diveの前の一眠りをしにいったようだ。 |
昨日、サリーにボートで連れていってもらったバラクーダポイント方面にチャプチャプと泳いでいくが、途中、カメラのレンズ付近が結露してしまったため、退散...しようとするが、帰りは水流に逆らって泳ぐ形となり、ちっとも進まない。かなり体力を消耗しながら、エントリーポイントよりも随分左の浜辺で上陸し、なんとか宿まで帰還。ふ〜。 |
いずれにしろ、私と玲子さんは水流と戦って帰ってきたばかりだったので、ここははせがーと浅賀に任せることにする。(しかし、本当に何を教えるんだ?) 「行ったな」と思ったらリチャードはすぐに戻ってきて、なんとライフジャケットを入手して再び海へ。「おいおい、そんなもんつけたら潜れんだろうが」と私と玲子さん。ま、好きにしなさい。 |
私はちょっと休憩した後、浅賀とはせがーのチャプチャプに合流。(だって、なかなかダイバー達とは一緒に泳ぐ機会がないからさ) その時、リチャードは既にさっさと陸に上がっていた。さて、この時の事だが、何を見たとかそういう話は一切記憶なし。なにしろ、前半、玲子さんと出かけた時に巻き込まれた水流が今回はさらに激しくなっていて、全力で漕いでもまったく進まないどころかどんどん沖に流される。さすがに体力も続かないし、ボートダイブの時と違って、目ざとく見つけて拾ってくれるボートマンもいない。本気で不安になった。 |
昼食後、Ashleyと相談して、午後はダイビングボートに乗ってダイバー達と一緒のポイントでチャプチャプすることにした。で、3時頃、出かけようと思ったらAshleyはいない。一生懸命探して、探して、「うえ〜ん、いないよぉ〜、船はもう出ちゃうよ〜」と後ろ髪を引かれながら乗ったボートは...違うボートだった。でも、結局Ashleyは現れず、身内のダイバー4人と一緒に彼女抜きで出かけた。(後から聞いたら、お昼寝をしていて目覚めなかったそうだ) |
ポイント名は「South Point」(安直な名前だ)。コーラルリーフ(珊瑚礁)にそってTurtle Patch(これもポイント名)方面に泳いで行った。ドロップオフやバラクーダポイントでは見られなかったタカサゴの群れに遭遇。こいつら無茶苦茶キレイ! 海が真青に染まるんだから。(最初っから海は青いけどさ) また、この辺も亀が多く、昼寝をしている大きな亀の正面撮影に成功。 |
→ → → |
満足いく撮影が出来た、ダイビングボートに乗って正解だったな、なんて思いながら戻ってくると、リチャードがニヤニヤしながら待っている。なんと目の前のドロップオフでハンマーヘッドを見たとほざく。 |
リチャードと玲子さんのやり取りがあまりにも派手だったため、これより24時間ほどテラス全体がハンマーヘッド熱に侵されていた。日本人の女の子3人組はダイブマスターに「ハンマーヘッドが見られる場所に連れていけ」と迫るし、あちこちで「私は見た」「え〜私も見たい!」などと、見た者と見ていない者の立場が別れていく。悔しい。どんどん悔しさが増していく。が、やはりシュノーケリングでは見れない代物なのだと、だんだんと納得する。 |
夜、夕食の後に9時から亀の産卵ツアーに行くが一緒に行かないか、とAshleyが誘ってくれた。ほうほう、行きましょう、と9時を待つ。そろそろかな、と思っていたら、10人までのツアーで既に5人が決まっていると言うではないか。こっちは6人のグループなんだ。一瞬万丈さんが「じゃあ、いいよ。俺待っているから」と言ったが、柳本さんがツアーの案内役に「こっちは6人なんだぜ」と主張すると簡単にOKが出た。実際に動き出してみると、どうやら30人近くいる。どういうこっちゃ。まあいい。みんなでボチボチ歩く。 |
最初はビーチと反対側、島の奥に突っ込んでいく。その後、わりとすぐに島の向こう側に出て、そこから反時計まわりにビーチ沿いを歩く。月が出ているものの、とっても暗い。ゾロゾロと結構歩いたところで「静かに。ここに座って」という指示がくる。どうやら今夜の産卵は一匹だけのようだ。亀がそこにいるというのだが見えやしない。とりあえず待てと言われたのでビーチに座り込んで待つこと1時間以上(結局、全部で2時間かかったのさ)。時々、バサッと砂をたたく音が聞こえるがそれだけである。退屈してみんな寝始める。私はちょっと群れを離れてタバコを吸って待っていた。 |
ま、結論的には大したことはなかったわりにずいぶんと歩かされて待たされた、という印象。でも、島の南側に回れたたので、「南十字星を見る」という目的は果たせた。それでよしとしよう。 帰り道、みんながちんたら歩いているので、「みなさん、バーはあと10分で閉まります」とハッパをかけてやると、急にピッチが上がる。 |
テラスに戻って再び飲み始め、しばらくすると「みなさ〜ん、ちょっと聞いてくださ〜い」と上手な日本語でダニーが話しかけてきた。そこでマイケル・ウォンという中国系マレーシア人(?)を紹介された。 |
眠いので、今日は早めに解散。と思っていたが、部屋に戻ると女子部屋のテラスからちょうど月が海に沈むところが見れた。生まれて初めて月が沈むのを見た。いや、どこかで見たことがあるのかもしれないけど、少なくとも海に沈む月は初めてだ。これがすごく神秘的。夕陽と同じように真っ赤に染まっていた。沈みはじめるとあっと言う間に姿を消してしまったので、男性陣を呼ぶ余裕はなく、少し遅れて階段を昇ってきた浅賀を呼ぶので精一杯だった。 |