INTERVIEW : Glen E. Friedman

このインタビューは、5月に彼の写真展"FUCK YOU ALL"のために来日したときに行ったものだが、俺の怠慢のためにアップするのが大幅に遅れてしまった。立ち会ったのは羽田(筆者)、陽(OAC)、太呂(写真)。
また、右フレームにはグレンの写真を掲載する。Chapter1は古いもので2冊の写真集("Fuck You Heros"、"Fuck You Too")にはないものを、Chapter2,3は新作"The Idealist"からの写真およびそれよりも新しいものをアップした。これらはすべてグレンのサイトから借りたものなので、大きいサイズで見たい人はhttp://www.BurningFlags.comでチェックして欲しい。また、フリーぺーパー"Super X Media"のページでもグレンのコーナーがある。

Chapter 1.

G:(羽田の着ているFAITHのTシャツを見て)昔、そのレコード(Subject to Change)のインナー写真を撮ったよ。Alec Mckayeは来週の土曜に結婚するんだ。
陽:ほんと?彼は今何やってるんだい?
G:まだプレイしているよ。なんて名前だっけ…
羽田:Warmersだよ。
G:そうだ。ド忘れしちゃったよ。ガハハ。

陽:まず、写真を撮り始めたきっかけは?
G:写真を撮り始めたのは70年代、Jay Adamsの写真は76年に35mmのカメラを使って撮った最初のやつさ。

陽:そのときGLENは何歳だったの?
G:13歳。今35歳だから、スケートの写真を撮るようになったのは俺がスケーターだったからだよ。スケート雑誌に載るためにいろんな人をとりたかったんだ。
みんな写真の奴等は友達なんだ。一緒にスケートしたときにとったんだよ。その頃の一般に出回ってたスケート写真は俺が関心を持ってるものとは違ってたんだ。だから俺のやり方で写真をとろうと決めた。スケーターとして雑誌に載るほどにはスケートはうまくなかったしね。

陽:日本ではスケートとパンク、ハードコアのつながりってあまりないんだけど、80'sのアメリカではどちらも離せないものだったんだよね?
G:日本ではそうなんだってね。DOLLの人に聞いたんだけど。

陽:HIPHOPがポピュラーなんだよ。
G:ジェネレーションの違いだよ。でもいろんなやつがいる。オールドジェネレーションは今でもパンク聴いてるんだろ。

陽:80'sのパンクとスケートのつながりについて教えてくれる?
G:パンクが出てくる前は、みんなジミヘンやテッドニュージェント、エアロスミスなんかを聴いてた。速くて重いやつ。パンクはその次に出てきた、もっと速くて、もっと激しい音楽だった。ポリティカルな理由は全然なかった。

陽:全くそういう傾向はなかった?
G:最初はね。理由はパンクがただラウドで速くて攻撃的だってことで、俺達がスケートでやってたことと同じだったんだ。パンクと同じで攻撃的要素を持ってるってとこで一致したってだけさ。

陽:今回このスケートランプを同じ会場においたのはグレンのアイデアなの?
G:いや、これは琢治のアイデア。スポンサーのSuper X zine のイメージで彼がランプを置きたがったんだ。俺のイメージとは違うけど、全然構わないよ。
でも俺はミニランプは嫌いだ。バーティカルが好きなんだ。テクニカルな、小技を使ったスケーティングは好きじゃない。俺はやっぱり攻撃的でラディカルで、スタイリッシュなスケートが好きなんだ。フリップとかはテクニカルすぎるな。
俺達の頃はいかれた奴等が集まってただ楽しむためにスケートしてたけど、今は普通の人がテクニックを磨くことに専念してやってる。それじゃスポーツだ。俺らの頃はパンクでもスケートでも普通と違う考えを持った奴等がやっていたんだ。

陽:その頃は全く新しいことだったんだね。
G:今やってる連中のことは否定しないが、昔とは違うんだ。昔とは違うんだけど、今のスケーターにスケートのルーツが何であるのかを理解して欲しい。ルーツは60年代だってことをね。
アルバでさえセカンドジェネレーションなんだぜ。キャバレロなんか3世代、4世代いや5世代目だ。俺にとっちゃ後期なんだよ。クリスチャン・ホソイなんか壁を怖がってたんだぜ。まだチビでプールなんかは話にならなかった。彼の親父も知ってるよ。

陽:ルーツを重んじてほしいんだね。
G:そう、スケートはテクニックじゃない。楽しめばいいんだ。
陽:エド・テンプルトンの写真とか、今も撮ってるよね。今のスケーターで興味があるのは?
G:最近はスケート写真はあまり撮っていないんだ。今のスケートシーンは俺にとっちゃ退屈だ。まあ、今でもラディカルな奴はいる。たくさんのスケーターをリスペクトしているし。でもほとんどのことに関しては余りスケートにたいしては興味が沸かないね。年のせいかな?でも今だって俺はスケートしてるぜ。今でもスケートするのは楽しい。カリフォルニアに行ったときはいつもケンタキャニオンスクールのバンクに行くようにしている。俺の育ったところさ。もうボロボロだけどね。
まあいうならば、今はこれというスケーターはいないね。人間としていいやつならそれでいいんだ。そいつが俺のフェイバリットになるってことさ。トリックなんて関係ないんだ。しっかりしたアティテュードを持つ人。攻撃的で、しっかりとした意見を持つことだ。

陽:イアン(マッケイ)もスケートしてるの?
G:やってるよ。でも俺ほどじゃないな。イアンはまだ"Salad Days"のジャケのボードに乗ってるんだ。
陽:えっ。羊のやつ?
G:そう、それ。彼とはマブダチだ。たまに送られてくるスケートのビデオとか一緒に見たりするよ。

陽:今のスケートビデオでハードコアがかかるのはどう思う?
G:いいことだと思うよ。minor threat はオリジナルなハードコアだしスケートとリンクしてるからね。でも今のハードコアって新しいことが何にもなくってさ。退屈だ。
陽:古いものが好きってこと?
G:うーん、新しいものはリスペクトするよ。でも俺自身がオールドスクールだから。俺らの頃のヒップホップやハードコアは俺達の前には誰もやったことがなかったからな。今の奴等はただのコピーっつうか、一生懸命やってるんだけど俺らのとは違う。
あの写真のトニー・アルバなんてあの技をやったのは奴が最初なんだよ。あの時が初めてだったんだ。誰も考えもしないような技だったんだ。名前すらなかった。想像できるか?あの頃にお前があの場所にいったらエアーやるなんて考えもしないだろう。次の日学校で友達に話しても誰一人信じなかったよ。カリフォルニアのどっかであの技をやった奴がいたかもしれないけど、俺の目の前でやってのけたのはあいつが最初なんだ。あの写真がスケートマガジンに載った最初の写真だ。
今の連中を見てみろよ。フリップやら何やらの技は全部当時のバリエーションに過ぎないよ。キックフリップなんて70年代にロドニー・ミューレンがやってんだぜ。俺は大嫌いだったけど。チアリーダーのバトン回しじゃねえんだよ。スケボーの上で逆立ちしたり、なんだってんだ。スケボーに関係ないじゃないか。(怒)

陽:もっとワイルドじゃないとね。
G:そう!スケートってのはスタイル重視でガンガン滑るのが楽しいのに、スケボーなんかしない奴等の目の前で逆立ちして驚かせてるんだぜ。くだらねえ。
だから俺は若い連中に興味が無いんだ。俺にとってボードをフリップさせるなんてのはそういう見せ物ってことだからな。

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